日本語は何種類ある?外国人のためのひらがな、かたかな、漢字の勉強方法

日本語には「ひらがな」「かたかな」「漢字」の3種類があるため、勉強が大変というイメージを持つ方も多いのでは?日本語は外国人にとって難しい言語と言われますが、コツコツと勉強を続けることが、日本語マスターへの鍵といっても過言ではありません。そこで今回は、3種類の日本語の使い分けや、それぞれの効果的な勉強方法について徹底解説します。

3種類の日本語

 

日本語を構成する「ひらがな」「かたかな」「漢字」の3種類について、それぞれの特徴や使い方を説明します。

 

ひらがな

ひらがなは50種類の文字(50音)で構成され、日本のものを表す際に使われるほか、漢字で表すのが難しい、もしくは表せない場合に使われます。

 

ひらがなは、中国で使われていた漢字を、早く書けるよう文字の一部を省略することで生まれた言葉です。例えば、「あ」は「安」、「い」は「以」が由来となっています。

 

かたかな

かたかなは、ひらがなと同じく50種類の文字を持ち、漢字で表せない場合や漢字で書けない場合に用いられます。かたかなは、一般的に外国の名前や外国人の名前、外来語などに使われる点が、ひらがなとの違いです。

 

かたかなもひらがなと同様に、漢字をもとにして作られました。ひらがなは、漢字の一部を省略して作られたのに対し、かたかなは漢字の一部分を取り出して作られた点が特徴的です。例えば「ア」は「阿」の左側のこざとへんから、「イ」は「伊」の左側のにんべんから作られました。

 

漢字

漢字は、物の形をかたどって作る「象形」、抽象的な線や点などから表される「指事」、2つ以上の文字を組み合わせて新しい意味を表す「会意」、音を表す文字と意味を表す文字を組み合わせる「形声」の4種類の成り立ちがあります。なかでも、漢字の80%以上は「形成」が成り立ちとなっています。

 

  • 象形:月、山、日
  • 指事:一、本
  • 会意:森、休、信
  • 形声:江、紙、姉

 

漢字の正確な数はわかっていませんが、一般的には10万字を超えるといわれています。そのなかで、一般的に日本で使われている漢字は、約3,000字ほどといわれています。全ての漢字をマスターするのは大変なので、まずは日本でよく使われている漢字から勉強していくのがおすすめです。

 

ひらがなの勉強方法

 

ひらがなの2つの勉強方法について紹介します。

 

ひらがなを書く

ひらがなをマスターするには、まず書いてみることが大切です。ひらがなを書いて覚えるときのポイントとして、50音順に覚えることがあります。あ行、か行、さ行、た行、な行、は行、ま行、や行、ら行、わ行の順に、練習していきましょう。ひらがなを書くときは、正しい書き順を意識すると、より綺麗に書けます。スーパーマーケットの文房具売り場や本屋などには、ひらがなの練習帳や学習帳などが売っているため、活用することをおすすめします。

 

ひらがなを読む

ひらがなは、書く練習と同時に読み方も覚えていきましょう。1つひとつ書きながら発音も練習することで、よりスムーズに覚えられます。お気に入りのアニメを字幕付きで観ると、楽しみながらひらがなのナチュラルな発音を練習できるため、おすすめです。

 

かたかなの勉強方法

 

かたかなの効果的な勉強方法を2つ紹介します。

 

かたかなを書く

かたかなを勉強するときは、ひらがなとセットで覚えて書いていくのがおすすめです。ひらがなとかたかなは似ている点も多いため、同時に勉強を進めていくことで、より効率よくマスターできます。

 

かたかな読む

かたかなは、ひらがなと同じ読み方をします。そのため、どちらかが読めるようになれば、両方ともマスターできます。かたかなを書きながら、読み方と発音も同時に練習するのがおすすめです。かたかなは、アニメや漫画などにもよく使われるため、好きな作品を観たり読んだりしながら、少しずつ読み方を勉強するのも効果的でしょう。

 

漢字の勉強方法

 

日本語を勉強する上で、漢字の勉強に最も難しいイメージを持っているかもしれませんが、ポイントを押さえてコツコツ勉強することで、必ずマスターできます。ここでは、漢字の効果的な勉強方法を2つ紹介します。

 

漢字を書く

漢字は全部で3,000字あり、全てを短期間で覚えるのは大変なので、一般社会において使われる常用漢字から勉強を始めるのがおすすめです。常用漢字のなかでも、簡単かつ日常生活でよく使うものから書く練習を始めましょう。

 

日本の学校では、小学校6年間で1,026字、中学校3年間で1,110字を勉強します。日本語を勉強する外国人は、日常生活でたまたま見かけた漢字やよく周りで使われている漢字を中心に日頃からメモをとり、実際に書いてみるといった方法もおすすめです。

 

漢字を読む

漢字の読み方には、音読みと訓読みの2種類があるほか、1つの漢字に複数の読み方がある点が特徴です。1文字に対して読み方が1音ではないため、全ての読み方を覚えるには繰り返し書いて読むことが大切です。

 

音読みとは、中国語の漢字に基づいた読み方を意味します。音読みは、読んだだけでは日本語として意味が通じにくい、または通じないところがポイントです。例えば、山は「サン」、上は「ジョウ」などがあります。

 

訓読みは、漢字の意味を日本語で表した読み方です。読んだだけでも意味がわかるような読み方が特徴となっています。例えば、山は「やま」、上は「うえ」などと読みます。また「会(あ)う」や「近(ちか)い」など、動詞に送り仮名がついたものも、読み方は訓読みです。

 

漢字は日常生活のさまざまな場面で使われています。日本に住みながら日本語を勉強している場合は、レストランのメニューに載っている日本食の名前や街中の標識、駅の名前など、身近にある漢字から読み方を覚えていくと、より実用的なものからマスターできるためおすすめです。

 

まとめ

 

日本語を構成する「ひらがな」「かたかな」「漢字」の3種類について、それぞれの特徴や使い方、勉強方法について解説しました。日本語には3種類も文字があるため、勉強が大変なイメージを持つかもしれませんが、ひらがなとかたかなは読み方が同じであったり、漢字も意味と一緒に覚えると記憶に残りやすかったり、勉強のコツを掴めば比較的スムーズに覚えられます。

 

日本語の勉強は継続することが鍵になるため、まずは楽しむことが大切です。日本語の教材を使うことはもちろん、お気に入りのアニメや漫画、ゲームを通じて日本語の勉強をすると、より手軽に楽しく日本語の勉強が続けられます。日本語能力試験(JLPT)の受験を目標にして勉強するのも、モチベーション高く続けられるためおすすめです。日本語の勉強を始めたら、自分に合った方法を探し、少しずつ自分のペースで進めていきましょう。