外国人の保育園・幼稚園への入園について解説

日本では、3歳になると幼稚園に通ったり、親が共働きの場合に保育園に通ったりすることはごく一般的です。3〜4歳の90%以上が、保育園や幼稚園に通っているデータもあります。しかし近年では、共働きの家庭が増えたことから、都市部を中心に保育園へ入学できない「待機児童問題」も見受けられるようになりました。現在では、子どもを保育園に通わせるための活動を指す「保活」が話題となっています。 そこで今回は、日本で「保活」をしたい方のために、日本の幼稚園や保育園の特徴や一般的な入園までの流れについて、徹底解説します。

日本の幼稚園・保育園の役割とは

日本において幼稚園と保育園が担っている役割の違いをふまえ、保育園の種類を3つ紹介します。

 

幼児教育の役割

日本では、小学校に通う前の子どもを「幼児」と呼びます。幼児教育は、小学校での学習に対する意欲や学習態度のベースとなる好奇心を養うほか、1人ひとりが持つ個性を伸ばすなど、人間形成の基礎を培う役割を担っています。

 

幼稚園と保育園の違い

幼稚園と保育園は、さまざまなポイントで違いがあります。

 

まず管轄する政府機関が異なります。幼稚園は、文部科学省が管轄の教育施設であるため、幼稚園教諭免許状を持った先生がいますが、保育園は厚生労働省が管轄の児童福祉施設という位置付けで、国家資格を持つ保育士がいる点が特徴です。

 

運営の目的について、幼稚園は幼児に適当な環境で心身の発達をサポートすることが目的ですが、保育園は保護者からの委託により乳児や幼児を保育することが目的です。

 

対象年齢は、幼稚園は3歳になった春から小学校入学前までであり、保育園は0歳から小学校入学前までになります。

 

保育時間については、保育園は朝7時30分から18時頃までと、比較的長いのが特徴です。保育園を利用するのは、基本的に両親がフルタイムの共働きで、仕事をしている間に子どもを預けたいという家庭であるためです。一方で幼稚園は、9時から14時頃までなど、保育園の半分ほどの保育時間になります。

 

保育料について、公立の幼稚園は自治体が設定し私立は幼稚園が独自に設定する一方で、保育園は自治体が保護者の所得に応じて設定するのが一般的です。

 

保育園の種類

保育園には、主に3種類あるということを押さえておきましょう。

 

1つ目は、認可保育園です。国が定めた施設の広さや職員数、衛生防災管理、給食設備等の基準を満たすことで、各都道府県の知事に認可された保育園を指します。定員は60〜300名ほどと、認可保育園によって異なりますが、広い園庭も含めた十分な敷地を持っている点が特徴です。近年では、英語に力を入れているなど、特色を設けている認可保育園も増えています。

 

2つ目は、認証保育園です。東京都が独自に設けた制度に則って運営されており、広い敷地の確保が難しく国の基準を満たせない場合でも、東京などの大都市の特性に合わせて運営されています。例えば、駅なかに設置されているところや、遅くまで働く親に配慮し21時や22時まで開いているところも増えてきました。

 

3つ目は、無認可保育園です。無認可のため国の基準は満たしていない保育園となりますが、さまざまな保育ニーズに対応した無認可保育園が注目されています。仕事の関係で預けなければならないといった明確な理由がなくても、夜間や休日も預かってもらえるなど、認可保育園や認証保育園では難しい、より柔軟な保育サービスが特徴です。

 

幼稚園に入園するまでの流れ

幼稚園に入園するまでの流れを4つのステップに分けて紹介します。

 

説明会、見学に行く

幼稚園の説明会や見学会は、幼稚園ごとにスケジュールが決まっています。事前にスケジュールをチェックし、計画を立てましょう。説明会では、幼稚園の授業料や教育方針が説明されるため、幼稚園生活のイメージを掴むための重要な機会です。希望の幼稚園に入れる可能性は100%ではないため、あらかじめ複数の幼稚園をまわり、比較検討すると良いでしょう。

 

願書を提出する

入園したい幼稚園が決まったら、願書を提出します。願書の配布時期や提出スケジュールは、説明会で確認しておきましょう。願書提出後に行われる面談では、願書に記載した内容に沿って質問されるため、家族でしっかり話し合った上で幼稚園に伝えたいことを記入することが大切です。

 

なお、願書の受付は先着順の幼稚園もあるため、早めに準備すると良いでしょう。万が一、第一希望の幼稚園に落ちてしまったことを考慮し併願する場合も、管轄の自治体や幼稚園が併願を禁止していないかどうかを、事前に確認することが重要です。

 

面談

幼稚園の面談では、家庭の教育方針と幼稚園の教育方針が合致するか、そして子どもの個性などについて、願書の内容を元に質問されます。親だけでなく、子どもにも名前や好きな食べ物などの簡単な質問をされる場合があるため、日頃から受け答えの練習をしておくと安心です。

 

服装は指定がない場合も、ジーンズなどのカジュアルな服装は避け、清潔感を意識したフォーマルな服装にしましょう。

 

内定

合格発表のタイミングと発表方法は、幼稚園によって異なるため、事前に確認する必要があります。無事に入園が内定したら、必要書類の提出などの手続きを進めましょう。

 

万が一不合格となり併願先もない場合は、すぐに他の幼稚園の二次募集をチェックしましょう。二次募集は基本的に先着順であるため、最寄りの幼稚園でキャンセルが出たり定員割れなどで二次募集が開始されていたりしないかどうか、早めに確認して応募しましょう。

 

保育園に入園するまでの流れ

保育園に入園するまでの流れは、幼稚園と似ていますが、申し込み時の提出書類などが異なるため、別途しっかり確認しましょう。今回は、認可保育園に入園するまでの流れを紹介します。

 

見学

認可保育園への入園は、競争率が高い傾向にあるため、事前に複数の園を見学しておくことをおすすめします。幼稚園とは違い、申込書に入園希望の保育園の名前を希望順に複数記入できるため、複数の園を見学し比較検討するケースが一般的です。

 

申込書を提出

認可保育園の入園申込書は、市区町村の役所か見学で保育園を訪れた際にもらいましょう。認可保育園に申し込む場合は申込書に加え、勤務証明書や源泉徴収票などの書類も添付します。締め切りに間に合うように、早めに手配しておくと安心です。

 

保育園への入園を申し込む際の特徴として、保育園に入園しなければならない理由を明確に記載することが必要です。例えば、両親ともにフルタイムで働いていることや、実家が遠く祖父母に保育をお願いできないことなどがあります。

 

面談

面談の有無は、自治体や保育園によって異なります。場合によっては、申込書と添付書類のみで選考が行われることもあります。面談がある場合は、管轄の市区町村の役所か第一希望の保育園で行われることが一般的で、面談の質問は提出書類の内容に関する内容が中心です。

 

内定

合否通知は、基本的に郵送で届きます。入園が内定したら、内定後に面談や説明会などが実施されることもあるため、見逃さないように気を付けましょう。

 

近年では、女性の社会進出が進んだことなどにより保育ニーズが急速に高まり、なかなか保育園に入園できない「待機児童問題」が多く見受けられるようになりました。そのため、認可保育園が不合格となるケースも少なくありません。その際には、前述した認証保育園や無認可保育園も検討することも、1つの選択肢として考えておくと良いでしょう。

 

まとめ

日本の幼稚園や保育園の特徴や、入園までの流れについて解説しました。母国の幼稚園や保育園の制度と異なり、不安になる方も多いでしょう。自治体によっては、外国人向けに幼稚園や保育園の説明会を行うところもあります。基本的に通訳も用意されるため、日本語に不安がある場合も、安心して幼稚園や保育園への入園について質問できる貴重な機会です。入園を検討している外国人の保護者は、ぜひ管轄の自治体の情報を確認しましょう。