日本での移動に便利!交通系ICカードの購入方法
- 2021.10.06

日本で暮らしていくうえで、1枚持っていると便利なのが『交通系ICカード』です。毎日の通勤・通学で交通機関を利用するときはもちろん、日常使うスーパーなどでも電子マネーとして利用ができます。 そこで今回は、交通系ICカードはどこで購入できるのか、外国の方が使用する機会が多い空港からの移動にはどのカードがおすすめなのかを解説します。ここでは主に利便性が高い「Suica」の利用方法を中心に、交通系ICカードに関して理解を深めていきましょう。
ー目次ー
交通系ICカードはどこで買える?
交通系ICカードは、小さなエリアのカードも合わせると全国に40種類以上あります。使用できるエリアと発行元が異なりますが、電子マネーとして使える点では同じです。各交通系ICカードは、利用できるエリアにある自動券売機や駅の窓口で買えます。ただし、定期券やこども用のICカードは、窓口のみでの取扱いになっている場合がほとんどです。また、自動券売機で購入する場合、利用できる支払い方法は現金のみで、クレジットカードでの支払いはできませんのでご注意ください。
空港で入手できる全国で利用可能なICカードは?
来日する際や、国内旅行や出張などで、空港を利用する機会もあるでしょう。到着した空港から目的地に移動するときに、そのエリアで利用できる交通系ICカードがあると、とても便利です。交通系ICカードがあれば、不慣れな場所でも運賃を事前に料金を調べることなく、安心して交通機関が利用できます。ただし、それぞれの空港に乗り入れている電車やバス会社によって、発行している交通系ICカードが異なります。今回はその中でも利用者の多い2つのエリアでおすすめの交通系ICカードを紹介します。
1.成田空港・羽田空港で買うなら「Suica」
成田・羽田空港からのバス・電車を利用する人は、「Suica」を購入しましょう。
「Suica」は、全国での相互利用が可能なカードで便利です。青森県など東北地方から、東京を中心とする首都圏まで広大なエリアで発行されています。主に東日本で生活する人には、「Suica」がおすすめです。
成田・羽田空港から利用できる交通機関は主に以下の5つです。
- JR東日本(JR成田エクスプレスなど)
- 京成電鉄(京成スカイライナーなど)
- 京成バス
- 東京空港交通(一部の路線のみ)
- 東京モノレール(羽田空港発着)
なお、「Suica」はJR東日本の各空港ターミナル駅の自動発券機での購入・チャージが可能です。
2.関西国際空港で買うなら「ICOCA」
関西国際空港からのバス・電車を利用する人は、「ICOCA」を購入しましょう。
「ICOCA」は、全国での相互利用が可能で便利なカードです。近畿地方、岡山、広島で発行されています。主に西日本で生活する人には「ICOCA」がおすすめです。
関西国際空港から利用できる交通機関は主に以下の5つです。
- JR西日本(JR関西空港線)
- 南海電鉄(南海空港線)
- 南海バス
- 関西空港交通
- 大阪空港交通
なお、「ICOCA」はJR西日本の各空港ターミナル駅の自動発券機での購入・チャージが可能です。
交通系ICカードの基礎を学ぼう
日本全国にある相互利用ができる交通系ICカードは10種類あります。
交通系ICカードの種類や用途について詳しくはこちらをご覧ください。
どれも電子マネーとしての利用方法は同じですが、利用できるエリアやサービスが異なります。数多くある交通系ICカードの中でも「Suica」は、日本でよく使われている一番有名なカードです。ここからは「Suica」を例に、交通系ICカードの基本的な購入方法や使い方を解説します。
選べるカードの種類
自動券売機で簡単に購入できるプラスチックのICカード「Suicaカード」には、無記名の「Suicaカード」と記名式の「My Suica」の2種類があります。記名式の「My Suica」は購入するとき、カードに、氏名、生年月日、性別、日本の電話番号を登録します。少し面倒ですが登録をしておくことで、カードを紛失しても再発行が可能になり安心です。通勤や通学で使用する「Suica定期券」も自動販売機で購入ができます。そのほか、学校や企業が発行するSuica付き学生証や社員証タイプのカードもあります。
Suicaカード以外にも、様々な種類のSuicaがあります。インターネットからの申込が必要です。
「モバイルSuica」・・・対象のスマートフォンにアプリをインストールして使用します。
「ビューカード」・・・プラスチックのICカードにクレジットカード機能がついています。
発行にはデポジットが必要
はじめて交通系ICカードを発行するときには、デポジット(預り金)が必要になります。デポジット料金は、ICカードの払い戻しや返却をすると戻ってきます。デポジット料金はICカードによって異なりますが、500円に設定しているカードが多いです。
例えばSuicaで2000円のカードを購入した場合、金額の内訳は以下の通りです。
「購入金額2000円=デポジット料金500円+チャージ料金1500円」
つまり、交通機関や買い物で使用できる金額は、購入金額からデポジット料金を引いた1500円になります。
駅の発券機でSuicaを買ってみよう!
まずは、Suica対応エリアの駅で改札近くにある発券機を探しましょう。大きな駅であれば、「多機能発券機」もしくは「指定席券売機」でSuicaカードを購入できます。小さな駅では「きっぷ販売とチャージ専用」や「チャージ専用」の発券機しかなくて、Suicaカードを新規購入できない場合もあるので注意が必要です。発券機の種類は機械の上に表示されていますが、日本語でしか書かれていない場合が多いです。どの発券機でSuicaを購入できるかわからない場合は「Suicaが買える発券機はどれですか」と駅員さんに聞きましょう。
つぎに、多機能発券機の操作方法について説明します。
手順1.「多機能発券機・指定席券売機」は多言語(英語・中国語・韓国語)に対応しています。発券機の画面から言語を選択しましょう。
手順2.画面の左側に表示されるメニュー一覧画面から「購入・チャージ」のボタンをタップします。
手順3.購入する商品を選ぶ画面が表示されます。「Suicaの購入」のボタンをタップします。
手順4.Suicaカードの種類を選ぶ画面が表示されます。無記名の「Suicaカード」もしくは、記名式の「My Suica」を選びます。「My Suica」を購入する際には日本で取得した電話番号・携帯番号を登録する必要があります。日本で取得した電話番号を持っていない方は、無記名の「Suicaカード」を購入しましょう。なお、電話番号を取得後に「Suicaカード」から「My Suica」へ変更することも可能です。
<無記名のSuicaカードを購入する場合>
手順4の画面で「Suicaカード」を選択し、手順5に続きます。
<記名式のMy Suicaを購入する場合>
a. 手順4の画面で「My Suica」を選択します。
b.個人情報の扱いに「同意する」ボタンをタップします。
c.氏名(ファーストネーム・ラストネーム)を入力して、「確認」ボタンをタップします。
d.性別を選択します。
e.生年月日を入力して、「確認」ボタンをタップします。(YYYYMMDDの順に入力)
f.電話番号を入力して、「確認」ボタンをタップします。(海外で取得した電話番号は使用できません。)
g.確認画面が表示されるので、内容に間違いがなければ「確認」ボタンをタップします。
h.手順5に続きます。
手順5.支払金額を選ぶ画面が表示されます。金額は、1000円・2000円・3000円・4000円・5000円・10000円から選択します。支払金額とは、デポジット料金とチャージ金額を合わせた金額です。
手順6.発券機にお金を投入します。
手順7.Suicaと領収書が発行されます。これで購入完了です。
利用方法
Suicaは電子マネーとして、交通機関以外にも自動販売機や飲食店などさまざまな場所で利用が可能です。
駅を利用する時・・・
自動改札機の「IC」マークにタッチします。残高が足りないときは自動改札機は閉まったままで開きません。その場合は、精算機でチャージをするか改札窓口へ行きましょう。
バスを利用する時・・・
乗車および降車時に「IC」マークにタッチします。
買い物や飲食店で利用する時・・・
お会計の時に「Suicaで支払います」と伝えてからIC読み取り機にタッチします。
Suicaカードのチャージは、各駅の自動券売機、コンビニやスーパーなどのSuicaが使用できる店舗レジで、現金でチャージすることが可能です。チャージできる金額は500円から5,000円までの6種類あり、上限は20,000円です。
チャージできる場所や利用方法について詳しくはこちらをご覧ください。
紛失再発行・払い戻し・返却方法
もしも「Suicaカード(記名式)」「Suica定期券」を紛失した場合は、再発行が可能です。利用している交通機関の窓口で対応してもらえます。再発行する際には、チャージ残高、定期券の利用可能な期限を保証してくれます。
帰国や引越しなどでSuicaが不要になった場合は、手数料220円を支払うことでチャージ残額の払い戻しが可能です。残額から払い戻し手数料の220円を引いた金額に、デポジット500円を加えた金額が返金されます。払い戻しは、JR東日本の駅及び新幹線停車駅のみどりの窓口でのみ可能です。手続きには免許証などの公的証明書が必要になりますので、必ず持っていきましょう。
まとめ
1枚持っていると日本での生活がより快適になる、交通系ICカードについて説明しました。
最近の日本では、電子カード決済が当たり前になり、自動販売機やコインロッカーなどでも利用ができるようになってきています。いつも使っているお店で交通系ICカードが利用できるかを知りたい人は、レジ周りにある決済マークを確認してみましょう。
あなたの生活スタイルにぴったりの交通系ICカードを手に入れて、使ってみてはいかがですか。